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ウェブ時代をゆく、読了

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
(2007/11/06)
梅田 望夫

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 先日書いたが追記。いやぁ、面白かった。これは現代版「学問のすすめ」となるだろう。進路を考えている人、大企業、官僚組織で働く人には特におすすめ。職場でまわりに配って歩きたいぐらいである。
 斎藤孝に通じるものがあると感じていたら、梅田氏と斎藤氏の対談があった。ごらんあれ。

P85
○総表現社会参加者層
 リアル社会の職業だけからは「大衆」層に分類されてしまうかもしれないし「エリート」になりたいわけではないが、自分の存在感を知らしめたいという欲望がある。読書をしたり、文章を書いたり、文化的に活動している側面があり、その活動や知識を誰かと共有したいが、そういう場所が今まで日本には少なかった。読書にまつわるキーワードでつながったミクシィ上の知己には、読んでいる本の量・質も豊富で文章を書く能力も素晴らしい知識人が多い。昔の「サロン」のような会話ができるコミュニティをネット上に彼女は持ち、充実した生活を送っている。(略)「エリート」でもなく「大衆」に埋没してもいない中間層の人たちにとっての新しい可能性の出現、それがネットの本当のありがたみだと彼女は結んでいた。


 前著「ウェブ進化論」でも思ったが、本当に素人が表現する側に行くことの障壁が限りなく下がったし、逆にプロの表現者がかなり緊張感を強いられる時代になったと感じる。作家を目指すんだったら賞に応募するのもいいが、どんどんウェブ上で書けばいいだろ、って話になる。

P103
○「けものみち」「一人で生きるコツ」
 あらゆる面で徹底的にネットを活用すること。自分の志向性や専門性や人間関係を拠り所に「自分しか生み出せない価値」(さまざまな要素からなる複合技)を定義して常に情報を発信していくこと(ブログが名刺になるくらいに。自分にとって大切ないくつかのキーワードの組み合わせで検索すると自分のエントリーが上位に並ぶようなイメージ)。自分の価値を理解して対価を支払ってくれる人が存在する状態を維持しようと心掛けること。コモディティ化だけは絶対にしないと決心すること。自らのコモディティ化に対してだけは「Paranoid」であるべきで、その予感があたったら必ず新しい要素を自分の専門性やスキルに加えていくこと(その時も高速道路を大いに利用しよう)。積極的に人間関係を構築し、人との出会いを大切にすること。組織に属するときでも「個と組織の関係」においてきちんと距離感をとって、組織の論理に埋没せず、個を輝かせようと努力すること。


 常に自分のアイデンティティについて緊張感を持って生きることが猛烈に「好きなこと」「やりたいこと」を勉強する意欲につながる。

P110
前章の「新しいリーダー」像で、私は「内からの促しゆえの勉強」を強調した。時間だけが私たちに平等に与えられた資源であり、その時間を対象に惜しみなく注ぎ込む勤勉の重要性が増していると述べた。少しわかりやすく解釈すれば「働き者の時代」なのだろうと思う。さまざまな日本の若者たちと接してみて思うのは、これからの時代に合わないのは「頭はいいけど怠惰」というタイプだろう。「頭がいい」から試験には強い。だからこれまでの日本社会の中ではけこういい場所に位置できていた。でも何事につけ、面倒くさがる人たちだ。


 やっぱり官僚組織は「頭はいいけど怠惰」というタイプが多いんだろうなぁ。

P113
将棋の若手棋士遠山雄亮四段の例
早い時期から実名でブログ(進取の気性に富む、積極性、自己表現欲求)
将棋界の今後に強い関心(広い問題意識、高速道路の外の世界への関心)
梅田氏の講演情報をキャッチ(情報収集力)
講演に参加(行動力)
終了後、幹部もいる前で真摯に問題提起(積極性、勇気)
翌日にはブログを書き、梅田氏との交流が始まる(スピード感)
将棋で人を値踏みしない(常識)
メールやりとりの好感度高い(明るさ、素直さ、人に好かれる性格)
若手棋士に声をかけ夕食会を段取り(コミュニティリーダーシップ、段取り力)
会の翌日に気持ちの良い挨拶メール(コミュニケーション能力)
こちらの参加メンバーを配慮しての女性のメンバー加入(気遣い、やさしさ、柔軟性、反射神経的に判断してものごとを決める力)


 斎藤孝の提唱する生きる力(段取り力、コメント力、物まね力)を思い出す。

P192
「小さな組織」をいくつも移りながら「三十歳から四十五歳こそが勝負時」という「日本株式会社の外の常識」で過ごす人たちと、日常での緊張感がどんどん乖離していく。しかも四十代前半を縮小均衡的な精神で過ごすと、急に老け込んで守りに入ってしまいがちだ。
 そういうタイプの人は「その会社から吸収できることをすべて吸収し、その十五年間のできるだけ早い時期に辞める」というビジョンを持って生きるべきだと思う。最終的にその組織を離れないことになったとしても、自覚的に十五年をそう生きれば「組織と個の関係」も対等に近づいていくことだろう。そんな決意を秘めて働いている人の方が、逆説的だが、組織内で「輝く個」になれる。「吸収できることをすべて吸収する」と決めたら、多様性と広がりに満ちた組織全体の中で「自分の志向性」に合致する場所を見つけ、積極的に働きかけて、何とかそこに移っていくことである。


 これは日々私が痛感していることを意識に出していただいた文章である。

P193
(略)「もうその話は聞いた」といわれるほどしつこく、いつも自分の考え、やりたいことを周囲の人たちに話そうとしていた。一人・情報公開、一人・情報共有みたいなことを、勝手にやっていたのである。(略)「大組織のプロ」を目指すのか「吸収できることは吸収して辞める」か。いずれにせよどちらかの覚悟を固めて「三十歳から四十五歳」という難しくも大切な時期を、キャリアに自覚的に過ごすことが重要である。


 やっぱり出る杭になることを恐れず、どんどん自分のことを出していこう。

P209
ウェブ・リテラシー
○ネットの世界の仕組みを原理的に徹底的に理解
○何かしたいときにすぐできるサイト構築能力
○広告収入の正確な流れも含め「バーチャル経済圏」の仕組みの理解
○ITやウェブに対する理解とプログラミング能力


 ITの基礎を勉強してみたいぜ!

P231
アンディ・グローブ(インテルをゼロから世界一の半導体企業に育てた人・梅田望夫さんが尊敬する人)は、1956年、20歳のときにハンガリー動乱に関わり祖国を脱出して難民輸送船でアメリカにやってきた。アメリカに下り立つと、歯医者、眼鏡、補聴器の費用から、大学の奨学金、教科書代、生活費の一部まで、難民支援団体が支払ってくれた。そのことに彼は感謝し、アメリカでの自立に向け猛勉強し「自助の精神」でたくましく成長し、機会を与えてくれたアメリカへの愛国心を抱く。私はこういう話を聞くとなぜか無性に嬉しくなる。


 アメリカのパワーの源泉ですね。いろいろ問題がある国家だけどやっぱりここはすごい。

P239
毎日ブログを書き、SNSもフル活用しながら人脈のリーチを海外にまで広げ、「好きなこと」「やりたいこと」を探索しつつ、「飯を食う」機会や「お金を稼ぐ」可能性を必死で探し続け、さまざまなチャンスにめぐり会っていたことだろう。これからの時代にウェブ・リテラシーを持ち、サバイバルの意志を持って、リアルとネットを創造的に行き来しながら努力すれば、きっと道は開ける。ウェブは「志」を持つ人にとって大いなる見方たる強力な存在なのだ。



 個を意識しながら勉強し続け、そして公のために尽くそうと強く思った一冊である。
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Tokyo/Japan
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Kitty

Author:Kitty
born in 1974
Medical Officer (MD)
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