スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ホームレス中学生

ホームレス中学生ホームレス中学生
(2007/08/31)
麒麟・田村裕

商品詳細を見る


 「M-1」などでお笑いコンビの麒麟を知った。ネタに使われている田村の貧乏エピソードには興味があった。その田村が書いたという話題の本が妻の実家にあったため拝読。「ベストセラー本」、「芸人本」という偏見をたっぷり持って読み始めたが、爽快な読後感が残った。

 そもそも、貧乏話ながらも暗さがない。他者への素直な信頼と本人の明るさが根を張ってあるところがそういう読後感をもたらしているのだろう。彼の経験をなぞると、我が家でもかって家の電話(昔の黒電話)が鳴り続けた時期があり、いろいろ思い出すことがある。今でも団地などを遠目に見ると、壁の向こう側にある無数の家庭の中で今も修羅場が展開されているかもなぁと感じる。こんな豊かに見える現代日本でも貧困は隠蔽されつつも確実に存在している。自分自身がいつ病気になり、転落するかわからないという思いもある。そんな思いの中、この本の明るさには救われる思いがする。

 電車の中で誰かが年寄りに席を譲るなどの小さな事を見ても少しは気持ちよくなるのは福祉の原点じゃないか。せちがらい世の中で田村少年を助けた周囲の大人の態度や行動は私の心を温めるのに充分だった。これこそ、社会福祉の原点である他者への優しさではないのか。

P71
追い出されるのかと思ったら、最高の形で送り出してくれた。
もはや神の領域の優しさ。地獄に仏、九死に一生を得る、盆と正月が一緒にきた、なんと表現したらいいのかわからないほどの喜び。


 田村少年がホームレス生活をした後、そんな生活から抜け出すのを助けてくれた友人とその家族。お世話になっていたその川井さんのおばちゃんが田村兄弟が一緒に生活していけるように世話をした場面でこの言葉は書かれている。人間への信頼感が気持ち良い。

P137
 まだまだ親のもとで甘えていてもおかしくない歳頃なのに、親の代わりを務めてくれたお姉ちゃんがいなければ、僕はもっと常識の無い大人に育って、どの社会に入っても誰にも相手にされないような人間になっていたかもしれない。

 田村家の兄姉との三人の生活の中で田村少年は兄や姉が親代わりに厳しく接してくれたことに深く感謝する。私も33歳になって、周りを眺めると、甘やかされて、自律を覚えなかった大人ほど悲惨な存在はないと痛感する。そういう常識を身につける機会のなかった人は、まさに、「どの社会に入っても誰にも相手にされな」くなる。三田佳子の次男はその例であり、あそこまでいくと、かわいそうとさえ思ってしまう。親や兄弟が厳しく育てなければ、誰が修正できるだろうか。大人になってはなかなか修正がきかないし、友人でさえ、厳しいことは言いづらい。

P145
(略)
そこでゴールに到達するために必要になってくるのは、自分を一切甘やかさない断固たる決意。僕たち三人は少しの満腹感を得るために、断固たる決意を持って自分と闘った。
(中略)
真剣にお米のことを信じて噛み続けた者だけが到達できる、瞬間の味のきらめき。
これを田村家では「味の向こう側」と呼んだ。
それ以来、みんなお米を噛みまくって「味の向こう側」を目指した。

 なんか「ウェブ進化論」の「こちら側」、「あちら側」という表現を彷彿とさせますな。ここまでストイックさが到達すると「せこい」をこえて圧倒されてしまう。M-1(2007)で麒麟が決勝まで行けなかったそうだが、残念である。田村少年ガンバレ!麒麟ガンバレ!
スポンサーサイト

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

田村裕 麒麟

日本テレビ「FBI超能力捜査官 第12弾」 で 「麒麟」の田村裕の父を捜索していま...日本テレビ「FBI超能力捜査官 第12弾」 で 「麒麟」の田村裕の父を捜索していました。始めの方しか見れなかったので どうなったか 気になります。。内容を教えてください。(続きを...

コメントの投稿

非公開コメント

Tokyo/Japan
Profile

Kitty

Author:Kitty
born in 1974
Medical Officer (MD)
Working for Japan

My Tweets
Calender
Amazon Wish List
Link
Flag Counters
    free counters
ClstrMaps
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。