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HIVのelimination戦略

WHOがLancet論文を出している。HIV対策にがっつり予算をつぎ込めば、中長期的には安くあがり、かなりの効果が上がる、というもの。下記にサマリーがあったので簡単に和訳した。


Universal voluntary HIV testing with immediate antiretroviral therapy as a strategy for elimination of HIV transmission: a mathematical model

背景
世界では2007年末現在でおおよそ300万人がART治療を受けているが、670万人が治療を必要としている。また更に2007年には、新たに270万人がHIVに感染した。予防の努力はHIVの感染数を減らすかもしれないが、この病気を除去しそうにはない。我々は世界中の自発的な検査戦略と即座のART適用の理論モデルを調査し、どのような条件であれば撲滅が可能かを研究した。

方法
HIVの蔓延の長期ダイナミクスモデルを使用し、15歳以上の人は毎年HIV検査を受け、HIV陽性と判明したらすぐにARTを開始するという数学モデルを使用した。データは南アフリカの疫学データを使用し、全てのHIV感染は異性間であると仮定した。

結果
今回の戦略では現在ほとんどのHIV感染成人がARTを受けられず、風土病と化しているフェーズからほとんどのHIV成人がARTを受けている撲滅フェーズまでを加速し、5年間以内に移行を可能性が高いことが確認された。2016年までにHIV罹患率と死亡率が1/1000人以下になるか、完全に戦略を10年以内で履行すれば、HIVの有病率を50年以内に1%以下にすることができる。理論的には現在の戦略を続けているのと新しい戦略を採用するのでは、2032年に年間の予算規模が同じ(17億ドル)になる。しかし、その後は、新規戦略では予算が逓減していく一方、現在の戦略のコストは上昇し続ける。

現在の予防アプローチと組み合わせて世界共通の自発的な検査と即座のART戦略を導入すればHIVの蔓延に大きな効果を上げることができるだろう。このアプローチはより以上の数学的モデリング、研究、幅広い協議に値する。



UNAIDSのピーター・ピオットも、下記の記事のように、現在の世界的な金融恐慌下でファンドが縮小されたら危機的だとコメントしている。理論的には分かってはいても、ここでがっつりHIV/AIDS対策にお金をかけるというのは政治状況が許さないのか。

Global Challenges | Global Funding 'Vital' For Preventing Millions of AIDS-Related Deaths, Piot Says

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Tokyo/Japan
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Kitty

Author:Kitty
born in 1974
Medical Officer (MD)
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